大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)541 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

論旨は、借地法一一条に関する原審の解釈適用を非難するが、原審は、借地上の

建物が借地権の存続期間内に朽廃によらず借地人の責に帰すべからざる事由によつ

て消滅した如き場合にも賃貸人に於て解除権を取得するとの趣意を係争の借地契約

書第一四項が含むものとすれば、斯かる借地権者に不利益な特約はその限度におい

て効力を生じないけれども、借地人が店舗居宅等の稠密する市街地内の借地上の建

物に自ら火を放つて之を消滅せしめたことを解除権発生の要件とする限度に於ては

これを有効と解すべきものとなして居るものであること原判決に明らかであつて、

原審認定にかかる事実関係の下に於ては原審の右点に関する判断の相当であること

を肯認するに足り、原審に所論違法なく論旨は理由がない。

その余の論旨はすべて原判決に影響を及ぼすことの明らかな法令の違背を主張す

るものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 河 村 又 介

裁判官 島 保

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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